日本酒の魅力
日本酒の調味料としての効用
日本酒は、飲むだけでなく、調味料としても魅力があります。日本酒の調味料としての効用の頭文字を並べ、「ヤヤニクウマ」と覚えておくと便利です。
肉や魚に日本酒を吹き付けてから焼くと、日本酒の糖とアミノ酸が褐色の物質を生み出す「メイラード反応」を起こし、黄金色の焼き色と香ばしい風味をもたらします。
これは高温で加熱すると、糖質のカラメル化が早くなるためです。
肉や魚を日本酒に漬け込むことで筋繊維の保水性が高まり、加熱後も軟らかく仕上がります。
アルコールの成分の働きで、細胞壁同士を接着するペクチンが加熱しても壊れない強固なものになり、荷崩れや型崩れを防止します。
ふろふき大根や肉じゃがにつきものの面取りも不要になり、時短効果もあります。
日本酒を加えた魚を加熱すると、アルコールが蒸発する時に、魚の生臭みの原因「トリメチルアミン」も一緒に蒸発させ、臭みが緩和します。
日本酒は無色透明なので、素材の見た目を変えずに余分な臭いだけを取り除く点も魅力です。
日本酒にはアミノ酸やグルコースなどの糖分が含まれているので、料理に加えるとうま味や甘味が増します。
日本酒の甘味やうま味成分は、酸味や塩味、辛味をおだやかにします。